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作品タイトル
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太郎さんの汽車
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製作
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横浜シネマ商会
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作者・スタッフ
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監輯:青地忠三
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漫画:村田安司
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撮影:上野行清
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配給
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提供:横浜シネマ商会
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配給 [関東]:岡本洋行
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配給 [関西]:奥商会
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巻数
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1
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公開年月日
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発売:1929年6月
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フォーマット
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35mm
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色
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白黒
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音声
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サイレント
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尺(長さ)
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303m
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時間
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17分
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略筋
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庭で友だちと汽車ごっこをして遊ぶ太郎さん。先頭の太郎さんはみんなに「弁当にお茶」と言ってお菓子をあげる。そこへお父さんがお土産を持って帰ってくる。家に入った太郎さんはお土産の鉄道模型に夢中になり、動物のおもちゃを乗せて夜遅くまで遊んでいる。お母さんに注意され、汽車とレールを箱に片付けて、太郎さんはベッドに入るが、なかなか眠れない。すると箱から機関車と客車が独りでに動き出し、太郎さんの寝ている蒲団の上を走り出す。夢の中で太郎さんは蒸気機関車の車掌さん。豚の親子が席を占領しており、山羊のお爺さんを座らせてくれない。太郎さんは豚の鞄を網棚に上げ、山羊のお爺さんの席を作ってやる。カバの夫婦がバナナを食い散らし、皮を通路に捨てる。そのバナナの皮を鼠が物欲しそうに眺めると、カバの男が新しい皮を投げて鼠を追い払う。通りかかった鶴のお嬢さんがバナナの皮で滑る。太郎さんはカバを注意し、乗務員の猿が皮を片付ける。洗面室では白熊が顔を洗っているが、トンネルに入り窓から出した顔が真っ黒になる。次に鶴のお嬢さんが洗面所を使おうとすると水がなくなっており、便所の手洗水を使うことになる。「牛飲馬食」の諺を地でいくように、牛が日本酒を飲み、馬が弁当を食い尽くしている。浮かれた牛が酒瓶を窓の外に捨てる。その瓶が猿の線路工夫に当たり、怒った猿たちがちょうどやって来たトロッコで列車を追跡。追いついた二匹の猿と牛の格闘。止めに入った太郎さんも乱闘になり、みんなが列車の外に放り出される。蒲団の上でもがいている太郎さんは、目を覚まし汽車のおもちゃの箱を開けて安心する。
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解説
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横浜シネマ商会の短篇文化映画シリーズ「アテナライブラリー Atena Library」第37篇。35mm版の発売は関東方面を岡本洋行が、関西方面を奥商会が行い、16mm版は小西六本店が行った。神戸映画資料館所蔵プリントは16mmのサクラグラフ版。オリジナル版(303m)はアニメの前後に実写部分がある。汽車が大好きな太郎さんはお父さんに買ってきて貰った汽車のおもちゃを枕元に置いて、夢を見る。その夢の部分が神戸映画資料館所蔵プリントのアニメーションである。なおマツダ映画社所蔵のものは前後の実写部分も含めて欠落がなく、アニメ部分も若干長い。実写部分の太郎さんの家は、あくまでも推定の域だが、横浜シネマ商会の社屋も兼ねた社長・佐伯永輔邸で撮影され、お父さん役は村田安司が務めた可能性もある。
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リストID
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NAE0122
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掲載ページ
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198
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更新履歴
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作者・スタッフ、略筋を更新、配給、フォーマット、尺、解説を追加 [令和6年度メディア芸術アーカイブ推進支援事業によるデータベース制作]